ウインタースポーツと言えばスキーやスノーボードでしょう。そのスキーやスノーボードで登山が出来ることを知っていますか?バックカントリーといいますが、私の大好きな登山スタイルです。私が使っているのは”スプリットボード”ですが、雪山を登り(ハイクアップ)そして滑走(パウダーラン)を楽しむ為のスノーボードです。
スプリットボードはハイクアップの際には二枚に分割して、スキーの様にして使用します。クライミングシールをソールに貼ることで楽に早く移動できます。以前は、スノーボードを背中に担ぎ、スノーシューを履いてハイクアップしていましたが、雪が深くなると一歩一歩が深く沈み込み体力を奪われ、長時間の行動が辛かったです。ところが、スプリットボードはすり足で歩くように左右交互に板を前に滑らせるだけ。体力に余裕ができ、歩くことが楽しめる様になりました。
雪山は澄んだ空気と静けさで日常を忘れさせてくれます。樹氷や雪庇など自然のオブジェは何度見ても美しく、ハイクアップを楽しませてくれます。お目当てのドロップポイントに到着すると、クライミングシールを剥がし、板を合体させてスノーボードにします。
ここからが至福の時間です。誰も滑っていない真っ新なオープンバーンで雪煙を巻き上げながらのターン、ブナの木を縫って立体的な地形を滑るツリーラン等、パウダースノーの浮遊感を体験したら病みつきになります。
そんな楽しいバックカントリーですが、常に危険と隣り合わせです。天候、雪崩、装備、メンテナンス、技術、行動手順、保険、等々・・・。同行者と意見交換して、予定コース等共有し、緊急事態に備えての事前準備をしておくことが大切です。