福山山岳会へ入会前の2008年8月、文科省主催の登山指導者養成講座に参加しました。全国から約25名が集まり、剱沢(富山県)をベースにした4泊5日の研修でした。それまでは、家族で中四国の山や、年に1回親子三世代で日本アルプスの山に登っていました。その研修の中で、「確保技術」「ビバーク」「キジウチ」「ザック搬送」など、いろいろなことを初体験しました。屈強なプロガイドを中心とした講師陣の技術・体力・経験値の高さに驚かされ圧倒されました。同時に、「その領域に近づきたい」と強く思うようになりました。最終日に研修生の一人が歩けなくなり、講師の指名によりその方のザックを私が担ぐことになりました。総重量は約45kgで、これが過去最高の重さになります。毎日がハードでしたが、とても有意義な研修でした。
09年1月には、広島県山岳連盟主催の雪山研修に参加しました。警報が出ている状況で強行したので、山頂付近ではホワイトアウトになり、GPSで現在地を確認して地図とコンパスで方向を定め、避難小屋に辿り着きました。小屋は他の方に譲り、猛吹雪の中すぐに雪洞を掘りました。雪山フル装備なのでザックの重量は約28kg。この2つの山行が、体力的にきつかったベスト10に入ります。過酷な状況ほど多くの学びがあります。
11年5月に福山山岳会へ入会後、山ライフが格段に充実して、師匠や仲間たちから多くの刺激を受け、充実感や達成感を共有しながら学びを続けています。



