福山市神辺町の御領山(233.8m)山頂にある八丈岩には「鬼の足跡」と呼ばれるくぼみがあります。昔、御領山と権現山の鬼が「どちらの山が高いか」でけんかになり、御領山の鬼は栗を、権現山の鬼は岩を投げ合った結果、御領山は岩だらけ、権現山は栗山になったと伝えられています。
今回のコースは次の通り。
【堂々公園】~【淀ヶ池】~【御領山(八丈岩)】~
【古墳の丘】~【堂々公園】
歩行時間は2時間半です。
堂々公園は広い駐車場とトイレ完備。近くに江戸時代に作られた「砂留」が複数あり、現在も砂防ダムとして機能しています。9月末ごろまでは赤だけでなく白・黄・オレンジなど色とりどりの彼岸花が咲き乱れ、私たちの目を楽しませてくれます。
淀ヶ池の堰堤を回り込むと分岐があり、山道になります。足元の草花、宙を舞う昆虫、小鳥のさえずりなど、木漏れ日の差す山道を自然観察をしながらゆっくり登っていきましょう。
頂上付近には権現山の鬼が投げたとされる大きな岩も横たわっています。頂上からは広々とした神辺平野を見渡せます。童謡「夕日」は、葛原しげるさんが子供のころ眼下に見える御領駅あたりから湯田の方を振り向いて見た夕日をイメージしたとも伝えられています(私は井原鉄道の御領駅が「夕日の里・御領駅」にならなかったのを残念に思っています)。下山道はよく整備され、歩きやすい道です。
古墳の丘は下山途中にあり、丘の上から見応えのある数多くの古墳を見ることができます。6~7世紀ごろの古墳時代後期のもので、中国地方以西では最大級とみられています。
秋晴れの一日、砂留や彼岸花を楽しみながら歩いてみてはいかがでしょう。