今年の夏は、初めての北海道の自然を体験する、心に残る山旅となりました。
7月上旬、梅雨のない北の大地へ最初に降り立ったのは、花の島とも呼ばれる利尻島にそびえる利尻山です。登山道には7合目を過ぎた辺りからたくさんの高山植物があり、登り進むごとに新しい花々が迎えてくれました。特に、エゾカンゾウの黄色い花や岩陰に咲くレブンウスユキソウなど、出合うたびに心から感動しました。山頂からの眺めは格別で、360度に広がる青い海と空、その先に浮かぶ礼文島の姿が、登り切った達成感を何倍にもしてくれたのです。
利尻山を後にし、次に向かったのは十勝岳連峰でした。活火山であるため、山肌は噴煙を上げる火口や荒涼とした岩肌が独特の景観を作り出し、地球の息吹を感じさせる迫力がありました。山頂からは十勝平野の広大なパノラマと、雲海の上に顔を出す大雪山の山々を望むことができ、言葉にならないほどの感動を覚えました。下山後には近くの温泉施設に宿泊し、登山の疲れをゆっくりと癒やすことができました。
そして最近は、厳しい暑さを避けるように、渓流や沢の遡行にも挑戦しています。足元から伝わる水の冷たさが、全身の熱を奪ってくれます。不安定な足場に苦労し、滑りやすい岩に何度か足を取られそうになりますが、その先に広がる景色は、すべての苦労を忘れさせるほど美しいのです。澄んだ水が流れる清流、苔の付いた岩、そしてどこまでも続く緑のトンネル。自然の懐深く分け入り、一体となる感覚は、山登りとはまた違う喜びを与えてくれます。
山と渓谷という異なる自然の中で、それぞれ違った形で心と体で体験でき、改めて日本の自然の美しさ、そして多様な楽しみ方の魅力を再認識しました。
時には北の山にも向かいます

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