思い出の山


福山山岳会へ入会したのは10年前。先輩方に御指導いただきながら、さまざまな登山を経験してきました。その中でも特に思い出に残った3つを紹介します。

1つ目は、入会後初めての登山となった日本アルプスにある「北鎌尾根」。北アルプスの槍ヶ岳へ続く明確な登山道が無い困難なルートらしく、この山行を成功するには体力以外にロープワーク技術も必要だと教わりました。出発まで蔵王山の岩場で特訓し、初心者の私でも無事に踏破することが出来ました。

2つ目は大雪山系の縦走。3年前の8月、北海道の富良野岳から旭岳までの約80キロを3泊4日のテント泊で入山。初日と2日目は快晴で北海道とは思えない暑さだったのですが、3日目は大雨に。あと少しで登頂の場面で、悪天候とガスにより登山道は何も見えず。これは危険と判断し撤退しました。ルートは把握しておりGPSと紙地図で何とか下山。辛い経験になりました。

3つ目は奈良の吉野から和歌山の熊野本宮大社までの「大峯奥駈道」。去年のゴールデンウィークに3泊4日を費やした山行でした。これも初日は快晴で計画通りと思いきや、2日目は雨に。予定の野営地に辿り着く事が出来ず、その日の計画が難航。翌日も朝方は強風が収まらず出発を2時間遅らせ、14時間以上も歩き何とか最終日にはゴール地点の熊野川にたどり着きました。

登山は天候に恵まれて気持ちの良い時もあれば、想定外の天気に頭を悩まされる日もあります。それも自分自身の鍛錬になっていると最近は考えるようになりました。これからも思い出深い登山を増やしたいです。