私の地元、笠岡には笠岡十名山があります。いずれも低山ながら気軽に登れる山で、市内の愛好者が組織した「笠岡十名山のぼろう会」(残念ながら現在は解散してありません)が選定して看板の設置や登山道の整備をしていました。現在はそれも思うようにいかず、荒れ気味の登山道も多くなっていますが、その中で私のお勧めの歩きやすい山を二つ紹介します。
まず、最初は応神山(218m)です。国道2号線で笠岡駅を過ぎてトンネルをぬけたところから浜中交差点までの北側に連なっている山塊です。伝説の応神天皇ゆかりの人気の山で、山頂からは笠岡市街地をはじめ笠岡諸島などの瀬戸内海、さらに笠岡湾干拓地の先のJFEなどの工場群のかなたに沼隈半島を望むなど、福山の街を新たな角度から眺めることができる山です。登山口はJR笠岡駅から近い笠神社をはじめ、四方からあり家族で楽しめる山です。二つ目は市内南部の大島地区にそびえる御岳山(320m)です。ここは瀬戸内海国立公園にも指定されている景勝地で駅からのバス便は少なくなっていますが、麓からの登山道も多くよく整備されています。山頂からは瀬戸内の島々、倉敷の水島コンビナートや瀬戸大橋、四国の山々まで見渡せる眺望を誇っています。
これらの山は標高があまりないことから、真夏の登山には適さないものの春の山桜やツツジ、秋の紅葉に木漏れ日の中を歩く冬場も格別の趣があります。ぜひ、笠岡の山々にも足を運んでみてください。