比婆山の西北に位置しているなだらかで形の良い山が吾妻山である。山頂近くの国民休暇村まで自家用車で入ることが出来る。尾道からやまなみ自動車道を北進して高野ICで下り432号線を東進するが、森脇から標識に従い左折して国民休暇村に向かう。福山から約2時間で行ける。
牧歌的な草原が広がり、のんびりゆっくりとしたハイキングが楽しめるので、家族向きとしてお勧めだ。吾妻山へは休暇村の横を通り芝の草原の中を進む。小坊主と呼ばれる小高い丘もあり、整備された登山道をゆっくりと登っても約1時間で山頂に着く。独立峰で高木・雑木が少なく見晴らしは抜群だ。山頂から北東に伯耆大山、南東に比婆山連山、西に猿政山、南に福田頭の山々が見渡せる。さて、眺望を楽しんだら下山にかかろう。同じ道を引き返すピストンもあるが、お勧めは南の原へ向けて尾根道を南に下るコースだ。約20分で四叉路に着き、標識に従って右に進むと国民休暇村まで30分かからない。
休暇村のある池の原と芝草広場の足元には高山植物が多く、春から夏にはイワカガミ、ミヤマカタバミ、レンゲツツジ、秋にかけてはマツムシソウ、トリカブト、アケボノソウなどの花々が咲き誇る。特に秋のウリハダカエデの紅葉は鮮やかだ。国民休暇村にはレストランの他、宿泊施設も完備している。入浴だけの利用も可能である。